長崎県出身の社会人。東京丸の内OLとして働く傍ら、2017年ボディメイクの大会「サマースタイルアワード」にて東京大会、日本大会で優勝し、日本一夏が似合う女性に選ばれる。現在は、自身の経験をもとに心も体も健康な人を増やすべく、ライフテーラーとしての活動を開始。1年あまりで日本一のボディを作り上げ、毎日を美しく、真っすぐに生きる秘訣は一体何なのか。
ゆこの素顔に、#exercise #nutrition #rest 3つの側面から迫る。
#Exercise
きっかけは、摂食障害に子宮の病気、そして祖母の言葉。
―ゆこさんは、日ごろどのような運動・トレーニングをしていますか?
基本的にはウェイトトレーニングを主とした無酸素運動ですね。減量期だけ、有酸素運動を入れました。大会のときは、平日働いて、そのあとにジムに通っていました。週5回くらいかな。でもちょっとミーハーなので、月に2回くらいは、誘われたらバスケに行ったりヨガに行ったり。けっこう何でも好きなんです(笑)
学生時代は、小中高とラグビー部のマネージャーでしたが、大学生では体育でバレーボールの授業をとるくらいで、実は自分で追い込んで運動をしてきたことは今までになかったんです。ちょうど1年前の10月までは、デッドリフトという言葉も知らなかった。
―そうだったんですね!!そこから、週5回くらいの無酸素運動を始めようと思ったきっかけは?
いくつかの要素がからみあった結果なんですが・・・。
社会人になってから、心が弱かったこともあって摂食障害になったんですね。それで、5年間くらい苦しんで。病院にも通ったけれど、どうにもこうにもうまく治らなかったんです。
本当に追い込まれて、自分の思考もネガティブになってしまい、もう出社できない、というところまできてしまって、長崎の実家に帰りました。そこで、親や自分と向き合えて、克服でき、丸の内の会社に入社したんですが、入ってから子宮にポリープが見つかって、超パンチを食らって。
摂食障害というのは食べ物からくる過食嘔吐や拒食だったんですけど、それから改めて、食べ物だけじゃなくて、健康に生きたいと思いました。健康に生きたいというか、女性として、子宮をとったら子どもを産めないかもとか初めてちゃんと考えて。
いつか子どもほしいなとは思っていたけど、リミットが迫っていることを実感して、これは仕事ばかりしていられないなと。日々を充実させたい、健康でいたいと思ってから、最初は週3回くらいプールでの有酸素運動を始めたんです。最初は知識もなかったので(笑)
もう1つ、大きなきっかけがあります。摂食障害や子宮の病気に加えて、去年のゴールデンウイークぐらいに、ボケ始めてしまった長崎の祖母に「ゆうちゃん、もっときれいにしとかんね。」と言われて。
90歳になっても、ボケても、女として、私に可愛くいなさいね、と言ってくれているんだなと思ったら、改めて火がついて。健康だけじゃなくて、女性としてキレイでいたいな、と思ったのは、多分そこが初めてです。
そこから、ほんとに無知状態でだったんですが、自分の性格なども考えた上で、キャリアとしても健康に関することなら情熱をかけてやれそう、仕事にもしたいなと思い始めて。
ただ、そうは言っても特段資格もないし、キャリアもなし、どうしたらいいのかな、と。学校に行くのか、資格を取るのか、生活もあるのでその中で自分に挑戦できることって何だろう?と考えたんです。
そこで、自分の価値観や体型について考えた結果、大会だなって。ウェイトに出会ったいうよりは、きれいになりたい気持ちと、大会に出ようと思う気持ちの掛け算の結果がウェイトに繋がったということでしょうか。
通い続けられそうかつ健康ベースに考えているジムを探して、今通っているパーソナルジムに出会いました。仕事に出来たら一番いいけど、出来なかったらそれはそれでいいから、自分の人生をかけて健康に関することを何かしたいな、挑戦したいな、という想いが強かったです。本当に色々な理由が重なり合って、運動にたどり着きました。
結果的に日本一をとれたわけですが、もちろん日本一なんて初めてですし、本当にドラマみたいなことって起こるんですね(笑)
PDCAを回しつつ、自分の体に耳を傾ける。
―そうだったんですね。大会のときは、お仕事をしながらかなり忙しかったと思うんですが、1日のスケジュールはどうでしたか?
1日のスケジュールは完全に決まっていて。6時に起きて、身支度をして、お弁当を作るんです。出社してからは、11時と14時、17時のタイミングでお昼を食べて、18時半ごろに退社したのち、19時ごろからトレーニングをスタートしていました。
1時間半無酸素運動、1時間有酸素運動をしていたので、21時頃に終わって22時半前には帰って、お風呂やお弁当の下ごしらえなどを済ませ、マッサージなどをして、0時には就寝。平日はそんな生活をしていました。
試行錯誤して、このような生活スタイルに到達しました。
―トレーニングや運動で、モチベーションが上がらないことはありますか?
あります。上がらないときは、よく大会のムービーを見るかもしれません。自分のものも、他のものもです。ムービーを見るとやっぱりすごく感動するし、本気でやるって格好いいなと思えます。
結局、大きいことを成し遂げたいときには、目の前のことを1つずつやるしかないと思っていて。それが私の原点ですし、そこを集中してやらないと何も進まないので、
「少しでもいいから、自分が選んだことだから、きついのは当たり前だから」みたいな感じで、奮い立たせてやっています(笑)原点に帰って、何も考えずにやっていたらまた調子も上がってくる。そんな強め女子です(笑)
―ビジネス思考が出来ているのもゆこさんの強みですよね。
それはそう思います。PDCAも沢山回しましたもん。それがなかったら大会で勝てなかったと思います。
ただ、定量にコミットしがちなこの性格は会社だといいんですけど、ボディメイクって神秘的なので、定量にいくらコミットしても体重が落ちないときは落ちないし、不可解なことも沢山ありましたね(笑)
でも、自分の体を読むとか見るとか、「感じる」ってとても大事なんだなと思いました。
私は今までそういう面が劣っていたので、逆にボディメイクを通じて、見えない部分を大切にするという面はとても鍛えられたと思います。客観的に振り返る力もついたかな。
ライフテーラーとして、人生をより豊かにしていくための提案をしていきたい。
―ゆこさんにとって、運動することにどのような意味がありますか?
日々を充実させるものでしょうか。運動をすることで、毎日が豊かになると思います。
病気などを経験して思うのは、あのときは、(体も心も)極端だった、不自然だったから不調をきたしたんだなと。
だからこそ自然なことを広めたくて。運動ってとても自然なことだと思うし、長く、楽しく継続してできて、人にも薦めたいなと思える方法でしていきたいなと思うんです。そういう視点はずっと持っています。
そういう気持ちもあって、インスタグラムなどのSNSでは、食べた物、体重、気持ちなどなど、素直にさらけ出して発信することを心掛けています。
―以前と比べて、運藤やトレーニングについての考え方の変化は?
ありました。昔は、腕太くしたくないから腕を鍛えたくない、胸とかいるんですか?って発言をしていたんですけど、今は、ひとつもいらないものはないな、と思うようになりました。
まっすぐ座るためには、背中も肩もちゃんと必要だし、胸の開きや骨盤も必要ですよね。そう思うと、全部の動作が必要で大切だなって思うようになったんです。
この変化が起きたのは、自分で勉強して、トレーニングをしていくうちに、ですね。キレイになるために体を作っているというよりは、健康のためにトレーニングをしているという感じだったので、決して最短距離でボディメイクをしていたわけではないと思います。
―肩書きを、パーソナルトレーナーではなく「ライフテーラー」と名乗られているのも、このようなゆこさんの考え方に関係があるのでしょうか?
はい。パーソナルトレーナーってものすごい重要な仕事、人生を変え得るくらい大きな責任がある仕事だと思うんですけど、私は運動だけじゃなくて気持ちなども含めて、人生をより良くするための提案ができたらという気持ちを込めています。
#Nutrition
食事は、「削る」ではなく、「必要最低限を守る」という意識を。
―ゆこさんが、日ごろ、食事で気を付けていることは何ですか?
カロリーなども気にはしていますが、それらに囚われないようにすることです。魚と肉のバランスにはこだわっていますし、他にもこだわりポイントは色々ありますが、(ベースとして)食べたいものをちゃんと食べるというのは大事だと思っています。旬のものを食べるとか!
肉と魚のバランスは3:1です。お魚は大好きで。生まれ育ったのが長崎なので、日常的に青魚を食べていたということもあるかもしれないですね。
―1日の食事内容は?
3食ちゃんと食べます。時期によって変わりはするけど、お芋は大好きだし使うことが多いですね。3食芋が入ることもあります(笑)鯖と鶏、ブロッコリーも多いです。1食1食の栄養計算は面倒なので、食事は1日分として計算しています。
―食事、栄養はどのような考えの下摂取していますか?
「削る」ではなく、「必要最低限を守る」という意識で摂っています。食物繊維は18gとろう、とか、タンパク質は体重×1.5とろう、とか。カロリーに関しても、基礎代謝以上は絶対に摂る。
栄養の知識は本から得ることが多いですね。尊敬する先生が1人いらっしゃって、佐藤和子さんというんですが、その医師兼栄養士の先生が出している本を参考にすることが多いです。
―食事や栄養摂取で、過去に失敗談などがあれば教えてください。
失敗しまくっていましたよ(笑)特に、「色々な方法を取り入れる」というのは失敗するなと思いました。例えば、ある日はカロリーを気を付けて、次の日は炭水化物に気をつけて、その次の日は運動に気を付けて、といったように。
栄養について全然知らなかったから、そういうこともしてしまっていました。
―そんなゆこさんから、栄養とか食事について、読者に伝えたいことがあればぜひ。
食事のたびに細かく計算する必要はなくて、食事を楽しんでほしいと思うんですが、一方で、それでも自分の体に足りていないものは沢山あると思うので、一回は知ってほしいです。
自分がいま何を食べているのか。何が足りていないのか。それらをきちんと知らなければ、きれいになる以前に健康が害されてしまうと思うので、ぜひ知ってほしいと思います。
#Rest
昔との違いは、意識的に心も体も休めようと思えるようになったこと。
―日ごろ、睡眠ボディケア休養などで、気を付けていることはありますか?
お風呂には気を付けていて、なるべくシャワーで済ませずお湯につかろうとしています。これは8割がた成功しています!お湯につかるのは、体をリラックスさせるためですね。温度は41度にしていて、30分くらいはつかっていると思います。
―ストレッチ、マッサージ、コンディショニングなどで、日ごろやっていることや気を付けていることはありますか?
ストレッチは、朝のラジオ体操でもやっていますし、トレーニングをした部位はちゃんとその日にうちにするようにしています。なので、もしトレーニング前後にストレッチをする余裕がないときには、夜にやるようにしています。
ラジオ体操は、本気でやったら汗もかきますし、呼吸も使いますし、おススメです!朝走るのは難易度高いけど、朝少し代謝を上げるだけで気持ちいいです。やっていると、「ウケる自分(笑)」と、なんか笑えてきて楽しいですよ!(笑)
―ラジオ体操、いいですね(笑) 過去と比べて、休養について考えの変化はありましたか?
ありますね。過去は、オンすらなかったからオフもなかったというか。頑張る時、とか休む時、とかあんまりちゃんと考えられてなかったんです。でも今は、計画的に体も心も休めよう、とできていて、休養をとろう、という意識が芽生えたことが変わった点だなと思います。
―そんなゆこさんにとって、休養はいま、どのような位置づけですか?
自分が気づかない間に、絶対に必要な空気みたいな存在ですね。
これは休養に限りませんが、自分の信念…つまり、誰にでもできる、ずっとできる、楽しく出来ることを、これからも発信していきたいと思います。
ゆこ
長崎県出身の社会人。
東京丸の内OLとして働く傍ら、2017年ボディメイクの大会
「サマースタイルアワード」にて東京大会、日本大会で優勝し、
日本一夏が似合う女性に選ばれる。
現在は、自身の経験をもとに心も体も健康な人を増やすべく、
ライフテーラーとしての活動を開始。