株式会社SAWAKI GYM代表取締役。1991年から、大手フィットネスクラブにてトレーニング指導を開始。その後、整形外科病院スポーツトレーナー課主任を歴任し、メディカルフィットネス現場におけるリハビリ後の患者様からトップアスリートまで、幅広くトレーニング指導をする。全日本プロレス営業部の勤務経験も持ち、現在はパーソナルトレーナーとして活動する傍ら、トレーナー養成や、セミナー/メディアを通じて健康情報を発信している。
そんな澤木一貴の素顔に、#exercise #nutrition #rest 3つの側面から迫る。
#Exercise
偏りのないトレーニングに、日常生活の中にも運動を。
―澤木さんは、日ごろどのような運動・トレーニングをしていますか?
普段はお客さんに指導するときにほぼ一緒に動いているので、それだけである程度トレーニングになっています。それに加えて、自分ではゴールドジムに行ってトレーニングをしています。最近は、空いた時間に週2回くらいでしょうか。
―週2回で、1回あたりどのくらい運動をされているんですか?
全身合わせて、1回あたり40分ぐらいです。今好きなトレーニングは肩と上腕二頭筋で、その2つに効くトレーニングをしてから、その日の他のトレーニングの優先順位を決めています。偏らないように心がけています。
ベンチプレスは、胸が垂れるのを防ぐためにも取り組んでいます。男も、40歳を超えてくると胸が垂れるんですよ。大胸筋が大きい人は維持するのが大変で、維持するにはトレーニングをやり続けるしかないという意味でも、ベンチプレスはしっかりやっています。
日常生活でも、比較的動く方だと思います。六本木の大江戸線のところを階段で地上まで上がるとか。あれ、結構きついんですよ(笑)日常でも、そういった何気ないところで日ごろ運動を補っています。
きっかけはアキレス腱炎。体にベストな運動とケアのバランスを。
―過去と比べて、運動について考え方に変化はありましたか?
年を取るにつれて、トレーナーとはいえ体もそれなりに消耗してきているので、高重量のような関節に極端に負荷がかかるトレーニングはあまりしなくなりました。そのような変化の1番のきっかけは、2年前にアキレス腱炎になったことです。
20代の時は100キロなど重さにこだわることもありましたが、今同じことをしようと思うとあちこちが痛くなりますし、あまりしなくなりましたね。その代わりに、揉んだりマッサージをしたりといったような、ケアの時間が圧倒的に増えたように思います。
―そうなんですね。そのような変化も含めて、いま目標の体型はありますか?
そうですね、昔からプロレスラーに憧れていて、タイガーマスクなども好きなんです。体型的には、田村潔司さんやジュニアヘビー級のころの藤波さんのような、格好いい体のプロレスラーに憧れていたので、今でもそういう想いはあります。太い腕とか、憧れますよね。
実は僕、高校の頃なんかは体重が48キロしかなくて。だから腕が細かったんですよ。当時は、「TシャツのMサイズでいいから、袖がパンパンになるくらいの太さの腕がほしい」と思っていたのですが、今その理想を手に入れられているという感じです。これからも維持していきたいですね。
運動は、全てのリセット。体にも心にも良い効果を。
―澤木さんにとって、運藤することにはどのような意味がありますか?
運動は、全てのリセットです。自分は沢山食べたり飲んだりするので、運動をするとカロリー的なリセットもできるし、気持ちのリセットもできるし、良いことしかありません。運動のこういった点を、これからも広めていきたいですね。
―運動について読者におススメしたいことはありますか?
パーソナルトレーニングをぜひ、受けてみてください。これは、うちのジムに限らずです。ちゃんと根拠を持って指導している人のもとで、体のクセや特徴を見てもらった上で自主トレをすれば、間違いのない体作りができるはずなので。まずは1度、パーソナルトレーニングを受けてほしいなと思います。
#Nutrition
「朝ベジ・昼肉・夜酒」。体が欲するものを、欲するときに食べる。
―澤木さんは、3食どんなお食事を召し上がっているんですか?
まず、朝食については、お米やパンは基本的に食べません。でも、野菜の摂取は意識していて。
「朝ベジ」って言葉を聞いたことがあるでしょうか? 「朝ベジタブル」といって、朝に野菜を摂って調子を整えようという考え方があるんです。僕はこの朝ベジを推奨しているので、例えば朝にグリーンスムージープロテインを飲むとか、サラダだけ食べるとか、そういったことは心掛けています。「朝ベジ・昼肉・夜酒」というのがわかりやすいと思います(笑)
あとは、卵もよく食べますよ。ビュッフェがあるようなところでは、目玉焼きを3個は食べます。朝から3個です。卵も健康の秘訣なのかもしれないですね。長寿の人は卵を沢山食べている、なんてニュースもたまに見ますし。
―そうなんですね。そのような食生活で、澤木さんがベストな体型を保っている秘訣は一体何なのでしょうか?
食べ過ぎないこと、でしょうか。これは結構意外に思われるんですよ。あ、肉だけは食べ過ぎています(笑)食べないと食べられなくなってしまうので、胃腸のトレーニングだと思って、たまに1食1キロ肉を食べていますね。それ以外は、飲み屋に行ってもあまり食べません。意識して量を減らそうとしているというよりは、自然とあまり食べ過ぎないといった感じです。
―澤木さんの食事のスタイルはトレーナーの中でも珍しい印象を受けますが、食事・栄養はどのような考えのもと摂取していますか?
以前は自分の持つ知識の中で栄養バランスを考えながら摂取していたけれど、今は体が欲するものを摂ろうとしています。足りないなと思ったら、野菜も摂る、フルーツも摂りますし、逆に欲していないときは食べません。そういったふうに、なるべく体に聞くようにしていますね。
栄養の知識は、自分のベースに色々な人の知見を加えて。
―栄養の知識は何から得ることが多いですか?
そうですね、ベースの部分は自分で学んできましたが、応用の部分は、セミナーだったり、人と話したりする中で得ているように思います。自分の意見と、色々な人の考えを総合しているといった感じでしょうか。他人の講義を受けることもありますし、自分でセミナーを企画して、そこから知識を得ることもありますよ。
―食事や栄養摂取で過去に失敗談があれば教えてください。
11年前にボディビルに一度出たのだけれど、その時に減量の知識がなくて、脂肪の摂取量を減らしたところ、筋肉も一緒にごそっと落ちてしまったんですよ。あとから減量の仕方を勉強していくと、脂質はとても大事なものだったことがわかりました。
その他だと、普段はわりと自由に食べていますが、そういった食習慣で失敗したことはないですね。ラーメンも食べるし、マクドナルドも食べるし、ペヤングソース焼きそばも大好きだし、とにかく、食べます。でも、そのリセットは運動や食べないことでする。お腹がいっぱいのときは食べない。それで、十分調整はできています。
珍しいと思うけれど、こういうタイプのトレーナーもいるし、いてもいいんじゃないかな、と思っています。昭和のプロレスラーの豪快な生き方に憧れてしまったからなのかなあ。でも、これで太ってしまったら商売あがったりなので(笑)、そういうことにはならないよう、最低限は守っています。
#Rest
体は消耗品。だからこそ、いかに長持ちできるかが大切なのだ。
―日ごろ、睡眠・ボディケア・休養で気を付けていることはありますか?
時間があったら、出来るだけ寝ることです。年齢が上がるにつれて、休養の重要度が自分の中で増してきたように思います。普段は、7時間半は寝る努力をしています。
あとは、イオンドクターをはくとか、ふくらはぎまでのマッサージ機とかはおススメですね。イオンドクターはレッグウォーマーのような製品ですが、これを使うとよく眠れるんですよ。始めた理由はアキレス腱の怪我なんですけどね。自分で全部マッサージをするのは大変だから、機械や道具に頼るのもいいと思いますよ。ケアは大事にしています。
―ストレッチ・マッサージ・コンディショニングで気を付けていることはありますか?
ストレッチは、裏側をよく伸ばすようにしています。アキレス腱が悪かったのもあって、マッサージは、ふくらはぎをよくしますね。最近は、40分ほどトレーニングをしたあとは、20分くらいケアに時間を使っています。このようにケアに時間をかけるようになったのは、この2年くらいでの変化ですね。
―そのような変化は、自然と受け入れられるものだったのでしょうか?
そうですね、アキレス腱を悪くしてしまった時に、(アキレス腱が)切れてしまったら困るので、自然とというよりは必要に迫られてガラッと変わった感じでした。
トレーナーなので、本来は運動や休養も最初からしっかりとやっているはずなんですが、実は、つい最近までケアは疎かにしてしまっていたんです。ストレッチも十分にはしていませんでしたし。
でも、故障箇所が出てきたことで、体に向き合わざるを得なくなりました。ただ、僕はそれ(故障)があって逆に良かったと思っています。最悪の事態になる前に、向き合えるように変われたので。最近は調子もいいし、バク転系もできるようになってきたんですよ。元気なおじさんでしょ?(笑)
やっぱり体は消耗品なので、どうやって長持ちさせるかというのが大事になってくると思います。100歳になっても走っていたい。そのために、これからもケアはしっかりしていきたいです。
澤木一貴
株式会社SAWAKI GYM代表取締役。1991年から、
大手フィットネスクラブにてトレーニング指導を開始。
その後、整形外科病院スポーツトレーナー課主任を歴任し、
メディカルフィットネス現場におけるリハビリ後の患者様から
トップアスリートまで、幅広くトレーニング指導をする。
現在はパーソナルトレーナーとして活動する傍ら、
トレーナー養成や、セミナー/メディアを通じて
健康情報を発信している。全日本プロレス営業部の勤務経験を持つ。