前回は、快適に入眠するための知識のお話をしましたが、今回は自宅でできるセルフのツボ押しをご紹介していきます。
日々時間に追われてしまうこの現代社会においては、日々の生活で中々ストレスを開放できる時間の取れない方、運動の時間が取れない方などが多くいらっしゃるかと思います。皆様は、休養をしっかり行えているでしょうか?
お薬による睡眠に頼る前に、一度試してみませんか?
本来人が持っている睡眠導入のメカニズムを正常に行い、休養をすることが大切だと思います。入眠をしっかりとしてもらうために、東洋の力でできるツボ押しのご紹介をしていきます。一部、睡眠の質をあげるツボでもご紹介してあるツボもありますので、同じものは名前だけご紹介します。
快適な入眠のためのツボ
前回の記事であげた原因への対処として、東洋医学でできるツボ押しをご紹介致します。
1.百会(ひゃくえ)
ツボの位置:頭のてっぺんにあります。左右の耳を結ぶ線と、鼻から後頭部を結ぶ線が交わる所です。
押し方:押しやすい指の腹でゆっくりと押します。「3秒かけて押し、3秒かけて離す」を1セットとし、10セット繰り返します。
効能:緊張緩和、リラックス効果、ストレスで眠れない
2.神門(しんもん)
ツボの位置:耳の上部のくぼみ
押し方:指の腹を使い、やさしく押したり揉んだりしましょう。
効能:やさしく刺激することで副交感神経を優位にし、リラックス効果が期待できる。また、神門辺りをつまんで耳を外側へ引っ張るのもオススメです。
3.安眠(あんみん)
前回参照
4.合谷(ごうこく)
ツボの位置:親指と人指し指の骨の分かれ目にあります。やや人指し指よりの位置です。手の甲側にあります。
押し方:片方の手の親指の先で押します。「10秒押して、5秒離す」を1セットとして、3セット行ってください。
効能:合谷は自律神経の働きを正常化する効果があります。そのため、眠れない夜にこのツボを押すと眠りやすくなります。さらに、日中に眠気があるときに押すと眠気を吹き飛ばす万能のツボです。
5.労宮(ろうきゅう)
ツボの位置:手のひらの真ん中にあります。中指と薬指の間を下った凹みの部分です。
押し方:片方の手の親指の先で押します。「5秒押して、5秒離す」を1セットとします。痛くない程度で若干強めに3セット繰り返しましょう。
効能:労宮を押すとリラックス・血流促進に効果があります。
6.湧泉(ゆうせん)
ツボの位置:足の指を曲げたときにできる凹みの部分。
押し方:親指で揉むように押します。少し強めに押しましょう。
効能:副交感神経が優位になり、リラックス効果もあります。また、1分ほど押していると足がポカポカしてくるので、相乗効果で眠りやすくなります。
7.失眠(しつみん)
ツボの位置:かかとの膨らんでいる部分の中心。
押し方:硬い部分なので、指ではなく棒状のものを使い押します。また、薬局で千年灸などを購入し温熱してもよいです。
効能:眠れないときに押すと良い。精神面を安定させる効果が期待できるので、眠るまえに刺激してみましょう。(生殖機能への作用があるため、妊娠中の人はお控えください。)
(図:同上)
おわりに
今回、睡眠のセルフでできるツボをご紹介しましたが、あくまで対処法の一つです。
普段からしっかりと睡眠をとることも意識していくことが今後も大切なのではないでしょうか?
治療家として活動もしている中で休養の大切さを伝えさせていただいたつもりです。
皆様の今後の安眠にお役立ちいただければと思います。